十九歳から截金を始め、今年で三十年になります。
神社仏閣に彩色を描く宮絵師の元で育ち、
截金を始めた時からその道具、絵の具、金箔が家にありました。
十代の若者がその画材を買うために懸命にアルバイトをする苦労も知らず、
順調に個展に恵まれて行きました。
しかし、どのような世界でもそうであるように、
続けていくことに平坦な道などありません。一つ一つの試練に
歯を食いしばり、今日この日を迎えることが出来ています。
今、この作品をご覧いただいている皆様に、
截金の道に導いてくれた父・安川如風、母・安川慶子に、
そして長きに渡り私の作家活動を応援して下さる
祇をん小西・小西いく子さんに深く感謝申し上げます。
作品タイトル
感喜風来
二〇二五年、皆様に喜びの風が舞う年でありますように。
心を込めて
安川幸聖理
という文章を会場に添えました。
そしてその横に父の作品”華鬘”(けまん)を飾りました。
78歳になった父、パッションは現役ですが、腰が曲がり、沢山歩けなくなりました。
筆を長く持つこともできません。
今回の父との二人展、彩色と截金作品のコラボはこの作品華鬘から文様を切り取り
自身の作品にデザインし、宮絵師の弟子に描いて頂き”親子展”と題した展覧会を
行うことができました。
個展に来て下さる方々、
応援して下さる方々のお陰で30年間截金を続けて来られました。
まだまだ未熟ではありますが、これからも誠実に歩んで参ります。
最後に
父の作品”華鬘”
見事でっしゃろ~。
皆さまに心から感謝申し上げます。
読んでいただきありがとうございました。
心を込めて
みまり